雪かきの基本ルールとコツを学んで、冬対策を万全に!

季節の大特集

積雪の多い地方では「雪かき」は日常的な作業ですが、あまり積雪のない地域に暮らしていて、一度も体験したことがないという方も多いことでしょう。
豪雨や大型台風など気候の変化の多い近年、これまで雪の降らなかった地域でも、雪が積もらないとは限りません。突然の積雪に慌てないよう、雪かきの基本ルールと上手な雪かきのコツについてご紹介します。

意外と知らない「雪かき」の基本ルール

積雪に慣れていない地域に住む方にとって、「雪かき」はあまりなじみのない作業ですよね。まずは、雪かきの基本ルールから、確認していきましょう。

■雪かきのタイミング

雪かきの作業は、こまめに行うのが基本です。積もった雪をそのまま放置しておくと、雪が自重で圧縮されて、固く凍結してしまいます。そうなると、カチカチに固まって除去するのがさらに大変になるうえに、滑ってケガをする危険も高まります。
また、雪かきがされていないことから留守宅と思われる、空き巣にねらわれやすくなるなど、防犯面でも心配です。雪の止むタイミングに合わせて、できるだけこまめな雪かき作業を心がけましょう。

■集めた雪はどこに捨てる?

雪かきをすると、予想以上に大量の雪が集まります。意外と知られていないのですが、集めた雪を公共の場所に溜めておくことは、法律で禁止されています。家の前の道路に積み上げたり、下水道や川に流したりといった行為は罰金の対象となるため、注意しましょう。
では、集めた雪はどこに持っていけばよいのでしょうか。基本的には、自宅の敷地内に置いておきます。できれば、日なたがのぞましいでしょう。敷地内の角のほうに雪山を作って、雪が溶けるのを待ちます。このときも、建物に近い場所に雪山を築いてしまうと、泥棒が侵入する際の足場に利用される恐れがあります。雪山は建物から離れた場所に置きましょう。
自治体によっては、共同の雪の集積場所を設ける場合もあるため、自治体の情報をチェックして、上手に利用しましょう。

上手な「雪かき」のコツ

雪かきは体力を消耗する作業です。できれば、少しでも身体的な疲労や負担を軽くしたいですよね。上手な雪かきのコツをいくつかご紹介します。

■てこの原理を応用する

雪かきにはスノースコップを使用するのが一般的ですが、このスコップの持ち方を工夫することで、腕の負担を軽くすることができます。
まず、片方の手でスコップの持ち手をつかみます。次に、もう一方の手で、スコップの先に一番近い(なるべくギリギリまで近い)柄の部分をつかみます。さらに、大きな雪山にスコップを入れる際には、雪山にできるだけ近寄って作業します。こうすることで、「てこ」の支点の位置が変わり、スコップの持ち手にかけた力を大きな力へと変えることができます。そのぶん作業が楽に感じられるという訳です。

■重心を下げる

雪かきに集中するあまり、気がつけば中腰の姿勢を長時間続けてしまっていることがあります。腰への大きな負担は、腰痛やギックリ腰の原因につながります。腰の負担を減らすためには、背筋を伸ばした状態で、ヒザを曲げて腰を落とし、しっかり体の重心を下げることが大切です。雪を持ち上げる際は、その姿勢から足腰のばねを使って体全体で作業するよう心がけましょう。

■少しずつ頻回に運ぶ

作業を早く終わらせようと、無理をするのは禁物です。雪は想像以上に重さがあるため、一度に多くを運ぼうとすると、筋肉や筋を痛めてしまいます。無理をして急いだとしても、結果としては、少量を頻回に運ぶのとあまり差は出ません。
また、真冬でも体を動かせば、汗をかいて水分を失います。水分補給や休憩をはさみながら「急がば回れ」の気持ちでのぞみましょう。

便利な道具をそろえよう

何かと大変な雪かきですが、気分よく取りかかるためにも、使いやすくておしゃれな道具を用意してみてはいかがでしょうか。実用性とおしゃれさを兼ね備えた除雪道具をいくつかご紹介します。

■1台で何役もこなせる

積もったばかりのふわふわの新雪なら、雪を持ち上げずに押しながら移動させると作業が楽に行えます。そんなときに便利なのが、プッシャーやラッセルと呼ばれる除雪道具。なかでも、小回りがきいてマルチに使える小型のハンドラッセルが人気です。

■軽さとおしゃれさを重視

溶けかけて重たくなった雪を押しながら運ぶには、大きめのラッセルやスノーダンプが便利です。近ごろでは、プラスチック製やポリカーボネート製など材質の軽量化とともに、ビビッドな色使いのおしゃれなアイテムが増えています。軽量の除雪道具は、耐久性では金属製に劣るものの取り回ししやすく、白い雪に映えるおしゃれな色使いに気分が上がります。

■使い手を選ばない伸縮式

スノースコップの柄が長すぎると、思ったとおりの位置に手が届きません。柄の長さを調節できる伸縮式のスコップなら、女性や子供でも使用できるうえ、車載してもかさばらないコンパクトさが魅力です。

日ごろの備えを大切に

備えあれば憂いなし。日ごろから雪かきに関しての知識を蓄え、使用する人に合った、適切な除雪道具をそろえておけば、突然の積雪や大雪にも慌てることなく対応できそうです。

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