雨を活用したエコな暮らし – 雨水タンクとは?
雨水を溜めておくための「雨水タンク」。家庭菜園やガーデニングでの活用や、近年の異常気象に伴う床下浸水防止として、自宅に雨水タンクを設置する家庭が増えています。自治体によっては助成金が出ることもあるようです。エコで節約にもつながる雨水タンクの設置方法や活用法についてご紹介します。
雨水タンクとは?
雨水は、通常雨どいなどを伝って排水溝に排水されます。この排水される雨水を捨てずに有効活用させる設備が雨水タンクです。雨水タンクに集められた雨水は、庭の水撒きや屋外の掃除などに使用できるほか、トイレの配管とつないでトイレ用水として使うなど、多くの用途に用いることができます。
雨水タンクを設置するメリット
雨水タンクには、大きく分けて3つのメリットがあります。
1.エコで水道代の節約に
一般家庭で使われる水の約1/4の28%がトイレの排水といわれます。古いタイプの水洗トイレでは1回で12~20L、節水型のトイレでも4~5Lもの水を消費するといわれます。
東京都の場合、年間降水量は約1400mm。仮に屋根の面積が10㎡として、容量200Lの雨水タンクを設置した場合、年間約6トン(6,000L)の雨水が使用できます。これをトイレの水として使用すれば300回~1500回分の水を節約することが可能です。
2.災害時の生活用水として
地震などの災害により断水してしまった場合、緊急時に生活用水として活用することができます。もちろんそのまま飲むことはできませんが、浄水器を用意しておけば非常時の水不足への備えとなるでしょう。
3.ゲリラ豪雨などの際の床下浸水の予防効果を期待
近年多発しているゲリラ豪雨。局所的な豪雨による急な増水で河川や下水などから水が溢れだし、床下浸水するというケースが増えています。こうした洪水の対策としても活用できるのが雨水タンクです。
各家庭に設置された雨水タンクが小さなダムの役割を果たし、降った雨が一気に下水に流れ込んで、水が溢れるのを防ぐ役割を果たすのです。
費用はどのくらいかかる?
雨水タンクの設置にかかる費用は、タンクの大きさや種類、配管によっても異なりますが、小さいものであれば数万円から設置可能です。 また、洪水対策を目的として多くの自治体から雨水タンクの設置に助成金が支給されています。自治体にもよりますが、設置にかかった費用の1/3~1/2程度が補助されるというのが一般的です。 自治体のホームページなどでも紹介されているので、設置を検討している場合は、ぜひ確認してみてください。
水道水の代わりに雨水を使うことで無理なく節水でき、環境に良いだけでなく水道代の節約にもなる雨水タンク。床下浸水の予防や非常水源としての活用もできるなどたくさんのメリットがあります。
この機会に、雨の恵みを活用した暮らしを始めてみませんか。
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