置くだけで南国の雰囲気 ストーンカービングをレイアウトしよう
みなさんはバリ島で作られる石のオブジェ“ストーンカービング”をご存知ですか? 職人がひとつずつ手作業で彫りあげる石彫りのレリーフは、室内や庭に置くだけで、南国の雰囲気を醸し出す素敵なアイテムです。そんなストーンカービングの楽しみ方をご紹介しましょう。
ストーンカービングとは?
ストーンカービングは、バラスストーンと言われる火山性疑灰石や砂岩に彫刻された石彫りのレリーフのこと。このバラスストーンは、インドネシアのジャワ島で採掘される真っ白な石で、やわらかく加工しやすいのが特徴です。この石を素材として、バリ島の職人たちがひとつひとつ手で彫りあげ、オブジェやレリーフを作り出します。手作業の温もりと真っ白な石の質感が見事にマッチした、南国情緒溢れる石の作品たちです。
ストーンカービングの作り方
職人たちは、四角く切り出したバラスストーンに、まず大まかな形を取るための“粗彫り”を行います。このとき下書きはイメージを鉛筆でさっと描いた程度。彼らの頭の中にある絵柄に沿って、大胆に石を削っていきます。オブジェの形が見えてきたら、今度は小さいノミで輪郭や細かい部分を彫り出し、浮かび上がるような彫刻に仕上げていきます。完成品は、バリの自然素材と職人の手作業とが生み出した一種の芸術作品とも言えるほど、美しく繊細な出来栄えです。
神々の島と言われるバリ島のストーンカービングは、神様を象ったオブジェが主流でした。商売繁盛や学問の神と言われる“ガネーシャ”、天空を馳せる神話の鳥“ガルーダ”、神の使いとされる獅子など、どれも神話の中に登場する神々とその使いの動物たちがモチーフになっています。最近では、これに加えて植物のレリーフも登場し、インテリアとしても楽しめるモダンなデザインに進化してきています。


いろいろ楽しめるレイアウト
ストーンカービングには、いろいろなレイアウト方法があります。ちょっとしたワンポイントで楽しみたい人は、正方形のタイル状のストーンレリーフがおすすめ。内壁や外壁、庭の小道を作るブロックなどに埋め込むこともできます。
神々や女性を象った存在感のあるオブジェは、目立つところに印象的に飾りましょう。門扉や玄関のサイドに配置したり、室内や庭のフォーカルポイントになる場所にレイアウトするのがおすすめです。
台座つきの水盤の形をしたオブジェもよく見かけます。水盤に小石を敷き、そのうえにプルメリアの造花をちりばめると素敵です。また、夏にはブーゲンビリアやハイビスカスなどの花鉢を一緒に飾ると、南国の風をいっぱいに感じることができます。
中にはライトを入れて明かりを灯せるランプシェードタイプのものも。庭や玄関周りに南国の模様の明かりを灯せば、素敵な空間演出ができそうです。


手作りの良さを楽しんで
ストーンカービングの良さは天然素材と手作業で作られることから、工業製品のように全く同じものがないこと。採掘場所によって石の色も微妙に異なり、サイズや図柄もぴったり同じ、というわけにはいきません。ひとつひとつの素材や手作りの良さを楽しめる、温もりのあるオブジェなのです。
時間と共に角が取れて丸みを帯び、時には苔が生えたり、色が変わったりして、一層風合いが増していく石の彫刻。そんなストーンカービングで、自宅を南国風に彩ってみませんか?
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